代表・粕谷の妊活記録〜AMH検査編〜
梅雨入りしてしばらく経ちますが、皆様体調などいかがでしょう?🐸
女性とこどもの保健室を運営するIn MuSE.合同会社・代表の粕谷です。
今日は少し個人的なお話を、綴らせていただきます。
私は、自身の妊孕性(妊娠できる能力)をチェック手段の一つとして、採血のみで比較的短時間で受けられる、「AMH検査」を定期的に受けています。
これまでたくさんの女性の身体やライフステージに寄り添ってきた立場であり、環境や年齢によるライフステージへの影響は、少なからず理解しているつもりではおります。
妊活について、同じように悩んだり迷ったりしている方に、私の記録が少しでも役立てばと思い、個人的なデータも公開することに賛否両論あることは心得た上で、少し専門的なお話も交えながら勇気を出してお伝えしていきます。
これまでずっと、コロナ禍の2020年より、スタッフが安心して働ける場所をつくることに力を注いできて、自分自身の妊娠についても「今だな」と、思うタイミングはあっても仕事やチームの状況でなかなかタイミングを得られずにきておりました。
そして30代後半を迎え、、いよいよ自分のタイミングを本格的に考えなければならない——そう向き合わざるを得なくなったのが、今回皆さんにも共有していこうと思った、いちばん正直な理由です。
AMH検査って、なんだろう?
AMHは「抗ミュラー管ホルモン(Anti-Müllerian Hormone)」の略称です。最近だいぶ知られてきている検査ですが、きっとまだ聞き慣れない方もまだ多いですよね。
AMHとは、卵巣の中で育ち始めたばかりの小さな卵胞(前胞状卵胞・小さな胞状卵胞)から分泌されるホルモンのこと。この数値を測ることで、「卵巣の中に、これからエントリーしていく卵子がどのくらい残っているか」という“卵巣予備能”の目安を知ることができます。

ここで、とても大切なことが2つあります。
ひとつは、AMHはあくまで卵子の「数」の目安であって、卵子の「質」や「妊娠できるかどうか」を直接保証する数字ではない、ということ。AMHが高くても妊娠が約束されるわけではありませんし、低いからといって妊娠できないと決まるわけでもありません。あくまで、これからの方針を一緒に考えていくための“地図”のような情報です。
もうひとつは、AMHは年齢とともに少しずつ低下していくということ。研究では、AMHはおおよそ24歳前後をピークに、その後ゆるやかに下がっていくと報告されています(Anderson RA et al.)。さらに、同じ人でも月経周期によって測るたびに数値が変動することも分かっています。だからこそ「一度の数字に一喜一憂しすぎないこと」が、何より大切です。
わたしの結果は、5.10 ng/mL
1年ほど前の結果ですが、この時の私のAMH値は 5.10 ng/mL(2025年4月測定)でした。

Screenshot
年齢別の平均値と照らし合わせると、わたしの数値は比較的しっかりとある方でした。正直、ほっとした気持ちもあります。が、「この数字は今この瞬間のもの」であり、卵巣予備能は時間とともに必ず変化していきます。
数値が良くても悪くても、そこに優劣はありません。AMHは「あなたが今どこに立っていて、これからどんな選択肢を持てるか」を一緒に考えるための情報にすぎません。
妊娠・出産だけが、ゴールではない
ここで、女性とこどもの保健室がもっとも大切にしている理念としてどうしてもお伝えしておきたいことがあります。
それは、こどものいない人生、こどもを持たない選択もまた、子育てと同じように大切な道であるということ。保健室が大切にしているのは、妊娠・出産というひとつの出来事だけではなく、女性の人生そのものをトータルで支えていくことです。
妊活はあくまで選択肢のひとつ。検査を受けることも、受けないことも、産むことも、産まないことも、そのすべてが等しく尊重されるべき選択だと、わたしたちは考えています。
そして、こどもを持ちたいと願いながら、様々な理由でなかなか叶わずに苦しい思いを抱えている方々からの相談も、たくさんあります。
妊娠出産に関する話題は、デリケートな話題であり気付かぬうちに誰かをそっと傷つけていることも日々起こり得ます。保健室のスタッフ内においても、スタッフ同士の妊娠・出産報告に喜びながらも、それを支えながら働く妊活中のスタッフは常にいます。
女性だけのチームだからこそ、ライフステージとともに
女性とこどもの保健室は、女性の身体に特化した理学療法士・助産師・看護師・保育士・幼稚園教諭などのプロフェッショナルで構成された、女性スタッフのチームです。
女性スタっフの職場であるということは、スタッフ一人ひとりのライフステージの変化が、そのまま働き方に直結するということでもあります。これまでわたしたちは、子連れ出勤をしながら働く仲間や、妊活と仕事を両立しようと奮闘する仲間を、チーム全員で支え合ってきました。「お互いさま」で回していける温かさは、このチームならではの財産だと思っています。
そして今、これまで誰かを支えてきたメンバーたちが、今度は自分自身が妊娠・出産を迎える時期にさしかかっているのです。代表である私自身も、その一人。支える側だった仲間が、支えられる側になる。立場や役割関係なく、すべての女性が望むライフステージを望むタイミングで迎えることができる。
それは、わたしたちが大切にしてきた「ライフステージに寄り添う働き方」として絶対に譲れないものです。
同時に、これはきれいごとだけでは語れないことも、わたしたちは知っています。これまでも、こどものいないスタッフや、妊活中のスタッフに、知らず知らずのうちに心身の負担が偏らないこと。
わたしたちはずっと、そのことに気を配り、その傾向が出たきた際は、できるだけ迅速に指摘し合い解決策を考える姿勢を重視しています。
支え合いは美しい言葉ですが、誰か一人のがんばりに甘えてしまえば、それはもう支え合いではありません。
属人的な善意だけに頼った環境は長くは続きません。
妊娠や妊活を「個人の事情」として処理するのではなく、組織運営の前提として設計に組み込む。それが、ライフステージの変化ににかかわらず全員が安心して働ける土台になります。
妊活中の方へ
妊活もまた、気合いや我慢で乗り切るものではなく、正しい知識と適切なサポートを土台に進めるべきプロセスです。
AMHのような客観的な指標で現在地を把握し、体づくりや生活習慣を整え、必要に応じて医療の力を借りる。
女性の身体に向き合うことを専門としてきたわたし自身が、いま当事者としてその過程を歩んでいます。同じように働きながら妊活と向き合う方へ、実践に根ざした情報をお届けできたらと思っています。
次回からは、わたしの妊活の歩みを定期コラムとして記録していきます。
検査数値の読み方、体づくりの具体策、そして一つひとつの意思決定の過程を、専門職としての視点も交えてお伝えします。
同じ道を歩む方の、判断材料のひとつになれば幸いです。
妊活中の方、ぜひお気軽に情報交換していきましょう!この検査から1年後の結果は、また続編にて共有させていただきます。
過去にまとめた下記記事も、ぜひご参考ください↓

# プレコンセプションケア # 妊活 # AMH検査

