〜妊娠糖尿病って?〜
前回は毎回の妊婦検診内容についてお伝えさせていただきました📝
今回は、その中で少し触れた妊娠糖尿病についてです。
尿糖に関係なく、妊娠初期や中期に妊娠糖尿病のスクリーニング検査を行います。
産院についてすぐと、その後ブドウ糖(炭酸ジュースのようなものを50g)を飲んでから1時間後に、採血を行います。
検査結果で異常がなければ、妊娠糖尿病ではないと判断されます^^
〈正常値〉
・食前血糖 60~100mg/dl
・食後1時間血糖 ≦140mg/dl
・食後2時間血糖 ≦120mg/dl
スクリーニング検査で異常値(140mg/dl以上)がでてしまうと、75g経口糖負荷試験を行います。
この検査で異常値がでると、妊娠糖尿病と診断されます。
〈妊娠糖尿病:血糖値〉
・空腹時血糖値92mg/dl以上
・1時間後の血糖値180mg/dl以上
・2時間後の血糖値153mg/dl以上
ー妊娠糖尿病とは?ー
妊娠によってホルモンの変化が起こりインスリンが効きにくくなり血糖値があがり、コントロールが難しい状態をいいます。
ー妊娠糖尿病になりやすい人ー
・もともと肥満傾向にある
・高齢出産
・多治妊娠
・妊娠してから急激に体重が増えた
・はじめての妊娠
・高血圧、糖尿病、腎臓病などの持病がある
(糖尿病家計である)
・過去の妊娠で妊娠糖尿病を発症した
(参考:BabyBookⅡ.p.117)
妊娠糖尿病にも種類があり、
「妊娠糖尿病」
・糖尿病と診断されていない女性で、妊娠中に75g経口ブドウ糖負荷試験にて、一つでも上記数値(妊娠糖尿病:血糖値)を一つ以上満たす
「糖尿病合併妊娠」
・すでに糖尿病と診断されている場合、確実な糖尿病網膜症が存在する場合
「妊娠中の明らかな糖尿病」
・糖尿病と診断されていない女性で、
1.空腹時血糖値≧126mg/dL
2.HbA1c≧6.5%
3.随時血糖値≧200mg/dL or 75g経口ブドウ糖負荷試験2時間経過値≧200mg/dL
*3はいずれの場合も空腹時血糖かHbA1cで確認
(参考資料:病気がみえるvol.10 p.200)
次回は、妊娠糖尿病予防でできることをお伝えします。