産後の尿失禁②
前回のブログにてhttps://nozomi-salon.com/2021/10/20/産後ケア/産後の尿失禁①/産後の尿失禁には骨盤底筋のトレーニングが有効であること、3か月以上の継続が必要であることをお話しました。しかし、骨盤底筋だけをやみくもにトレーニングしても症状の改善には至らないことが多いのです。
それはなぜなのでしょうか?
姿勢が大事
腹圧性失禁は、立位や座位といった抗重力姿勢で腹圧が過度にかかった場合に症状が出現すると言われています。
骨盤の前傾(いわゆる反り腰)でも後傾(いわゆる猫背、お腹ぽっこり)でも骨盤底への圧は強まり、腹圧が加わることで、恥骨へ膀胱が押し付けられることが報告されています。
つまり不良姿勢であると、骨盤底筋がうまく働かない原因になるということです。骨盤は前傾でも後傾でもなく、まっすぐの中間位で、さらに長軸方向(姿勢を天井に伸ばすイメージ)に姿勢が整った時に、骨盤底筋の活動が増加すると言われています。
呼吸が大事
呼吸は横隔膜の収縮と弛緩によって起こりますが、骨盤底筋は横隔膜と連動して動きます。息を吐くと横隔膜が上がり、骨盤底筋も収縮されます。
くしゃみや咳で起こる尿失禁は、深く息を吸った後に、素早く急に息を吐く状態になるため、骨盤底筋が収縮せずに尿がもれてしまう、という現象なのです。
正しい姿勢を保持しながら、さらに腹式呼吸を意識しながら、骨盤底筋トレーニングを行うことが最も効果的です。
当院での骨盤底筋トレーニングでは姿勢や呼吸方法も指導させて頂いておりますので、ぜひご来院の上ご相談くださいませ🌱
引用文献 ウィメンズヘルスと理学療法