産後ケア

尿漏れ体験記

10月から保健室に勤務している理学療法士の小山です。自己紹介と共に尿漏れの話をするのは初めてですが、産後の体験の一つとしてお話させてください。

マミーブレイン?!

産後、自分の身体がどうだったか、はっきりと説明できません。浮腫んでいたとか、退院後数日は会陰切開したところが痛くて座れなかったとかは覚えています。産院から貰った産褥体操のプリントは気が向いたらやっていましたが、慣れない育児で自分の身体を振り返ることがなかった気がします。

マミーブレインと言われる出産後に脳が萎縮するという症状のせいで「頭が働かない」「何をどうしたらよいかわからない」のかなと思いました。

※ 実際は妊娠・出産による認知機能の低下は特に見られないそうです。(J-STAGE 「妊娠・出産による女性の認知機能の変化」小谷 博子/2018)

育児に慣れてくると、赤ちゃんが動き出したり、離乳食が始まったり、目紛しく日々が過ぎていきますよね。くしゃみをすると尿漏れがありましたが、産後はみんなそうだろう、いつか自然に治るだろうと思っていました。

子供が走り出してから

尿漏れが気になりだしたのは、産後2年が経過した頃、子供が走り出して、それを追いかけるようになってからでした。なわとびやトランポリン等子供が好きな遊びが一緒にできなくなってしまいました。

今更どうしたらよいのかわからず、外遊びの日は尿漏れシートをこっそりして出かけていましたね。ママ友さんにも、尿漏れある?なんて、気軽に聞けなくなっていました。

隠れた疫病

くしゃみや、ジャンプでおこる尿失禁を腹圧性尿失禁と言い、最も頻度が多い尿失禁です。

産後に多く出現すると言われていますが、尿漏れについて話す女性がいないため、頻度や実態はわかっていないそうです。産後の女性のナプキン購買数は増加しているのに、それが尿漏れ専用ナプキンでないことも、実態を混乱させているようです。前回のブログでもお話させて頂きましたが、失禁は隠れた疫病と言われています。

尿漏れだけでなく、産後の不調について気軽に相談できる場所があったら、お母さんたちが元気でいられて、走り回る子供と目一杯遊べるのではないでしょうか。

 

当院では人には言いにくい女性特有のお悩みに対し、骨盤周りの専門知識を持った理学療法士が、セルフケアも含めサポートし解決に導きます。私のように何年も悩むお母さんを1人でも減らしたいと思っています。

引用文献 理論にもとづくペリネのケア

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