この3つはチェックして*そのサプリメント、身体に入れても大丈夫?
さて、サプリメントのお話の続きです。今回は選び方について。
前回の内容はこちら☞サプリメンテーションを始める前に、知っておきたいこと。
サプリメント購入にあたりチェックしたい項目。
1.原材料:合成と天然があります。
合成と天然にはそれぞれメリット、デメリットがあります。安価で大量生産できることや農薬混入などの心配がないのが合成型のメリット。一方、天然型はビタミンEのように体内利用率が天然の方が高い栄養素もあれば、ビタミンCのように食材に含まれている他の成分(バイオフラボノイドなど)が吸収を高めるといった複合的な働きが期待できます。ただし、価格が高いのが難点です。
2.安全性:医薬品と健康食品は管理法が異なります。
日本においてサプリメント(健康食品)は「食品」に分類されます。よって、医薬品とは管理法が異なり、品質管理はそれぞれの会社によって異なるのが現状。詳細に関しては後半に詳しく記載していきます。
3.添加物:添加物の過剰により、肝臓に負担がかかるケースも。
気になるのが添加物。配合できる栄養素の量は厚生労働省によって定められているため、配合できる量が少ない栄養素を錠剤にする場合は賦形剤などの添加物を使って固形にすることも多く、添加物が過剰となってしまうケースがあります。添加物が過剰だと薬物代謝を行なう肝臓に負担がかかるリスクがあるため、見極めが大切です。
2.の安全性についてより詳しくみていきましょう。
国内のサプリメント取り扱い企業200社を対象に日本通信販売協会が行なった調査によると、原材料の安全性への確認方法は下記の図の通りです。(※1)
(↑ LUVTELLIⅡ -BASIC NUTRITION BOOK- ABOUT VITAMINS &MINERALS p182より引用)
サプリメントは企業によって必ずしも原料生産から販売までが一環されている訳ではなく、原料生産と加工が別会社ということはよくあります。そのため、安全性はそれぞれの企業に託されている状況で、製品化にあたり、何回の品質チェックが行なわれているかどうかは企業によって大きな差があります。
また、安全性チェック自体が自社調べなのか第三機関によるものなのかも異なります。魚を材料にしている場合は水銀などの有害ミネラルが気になりますし、野菜を原料にしている場合も残留農薬などが気がかりです。
日米ともに、原料の生産から販売までを一手に行なっている企業があるため、ひとえにサプリメント会社といってもその中身には大きな違いがあることを覚えていきましょう。末長くお付き合いできる、信頼できるメーカーを見つけることが大切です。
ポイントは【GMP】認証があるかどうか。
衛生管理の基準として一般的なのは「GMP(Good Manufacturing Practice)」です。安心して使うことができる品質の良い医薬品、医療器具などを生産するために、製造時の管理項目を定めたものです。1962年に米国で導入されたGMPは、WHOにて1969年に加盟国各国が採用し、国際貿易においてGMPを採用・実施するよう勧告されました。日本でも1974年に医薬品に関するGMPが作成され、1980年に厚生労働省令として公布されました。
もうひとつ、よく目にする 「cGMP」は米国FDAが定めているもので、cは「Current(現行の)」の略です。これは、良質な医薬品製造を行なうための製造管理は最新の科学の進歩に応じて変化すべきであるという考え方から来ています。GMPの導入により
①人によるミスを最小限にできる(原料の配合を間違えない)
②製品の汚染や劣化を防止できる
③品質の高い製品を作る仕組み作りを維持できる
などの消費者におけるメリットが生じます。
米国ではGMPの取得が義務付けられています。
米国では2007年に健康食品を扱う全ての企業に対してFDAが示したcGMPを取得することを義務付け、準拠しない工場の製品は2010年の秋以降から販売を禁止するなどの厳しいマーケット管理が行なわれ、少なくとも400種類以上の製品が差し止めになりました。
サプリメントにおける品質管理に関しては欧州・香港なども厳しく、日本企業でもサプリメントの輸出を行なう企業はGMPを取得している傾向にあります。
⬇️下記は、国内の健康食品製造工場のGMP取得状況についてです。
(↑ LUVTELLIⅡ -BASIC NUTRITION BOOK- ABOUT VITAMINS &MINERALS p183より引用)
さて、次回は加工方法についての見分け方をお伝えします*
※1 公益社団法人 日本通信販売協会 サプリメント部会 サプリメント登録制調査資料 2013年 3月
全体の引用:LUVTELLIⅡ -BASIC NUTRITION BOOK- ABOUT VITAMINS &MINERALS p181-183
当院で扱っておりますサプリメントは全て、アメリカのユタ州のメーカーで研究・開発から製造・加工・処方まで一貫して行なわれている、GMP認証を取得した医薬品基準のものを扱っております。