栄養学

サプリメンテーションを始める前に、知っておきたいこと。

トクホだけでも1000品目を突破し、今や100円ショップでも見かけるほど星の数ほどあるサプリメントメーカー。

何を選べば良いのか、混乱させられている人も多いのではないでしょうか。

 

「自分に必要なサプリメントが分からない」

「何を基準にして選べば良いのか分からない」

「効果的な取り方を教えて欲しい」

 

という質問は、当院でも多く頂いております*

内閣府消費者委員会の調査によりますと、約6割の消費者が現在サプリメントを利用中とのこと。(※1)

そうした市場の急成長に対し、国内の法整備が遅れ、薬事法によって臨床データのあるサプリメントでもそれを謳えず、私たち消費者が正しく選ぶ基準が分からなくなってしまっているのです。

 

まずはサプリメントの種類から

大きく分けて3つ。

①特定保健用食品(トクホ) 国が有効性と安全性を個別の製品ごとに審査して許可保健機能の表示ができ、その効果が期待できる。

②栄養機能食品 国の基準を満たせば、許可申請や届け出は不要。ビタミンとミネラルの計17成分について栄養表示ができる。

③いわゆる健康食品 定義がなく、特別な機能や効能の表示は認められていない

 

この中で、①〜③は全て健康食品の部類に入ります。

保健機能食品とされるのは①②、サプリメントとされるのは②③です。

 

いい加減な業者は淘汰

平成26年度より表示の規制緩和が決まり、科学的根拠が認められる製品に関しては機能表示や広告宣伝ができるようになりました。これにより、いい加減な業者は新たな競争に参入できず、淘汰される可能性が高くなります。(※2)
トクホとの差別化が大きな課題になりますが、機能性の研究や品質向上に努めている企業が報われ、消費者はサプリメントに対して安心感が高まります。

サプリメントの必要度も、その人のコンディション・生活環境・ライフスタイル・遺伝子・食生活などによって異なります。

現状の健康には満足していても、アンチエイジングスポーツのパフォーマンス向上思考能力upなどを目的に摂取することも、サプリメンテーションの役割の一つになります。

米国のサプリメントは機能性を示せる分、科学的根拠ありき。

(↑ LUVTELLIⅡ -BASIC NUTRITION BOOK-     ABOUT VITAMINS &MINERALS p180より引用)

 

米国では1944年に「ダイエタリーサプリメント教育基本法」が制定されたことにより、科学的裏付けのある成分に関してはメーカーの責任において機能の強調表示ができるようになりました。

これにより、曖昧だった表現が「〇〇は〇〇のリスクを下げることが示唆されている」等の明確な表現が可能となり、市場はさらなる成長を遂げています。

それに伴って悪質な業者も増えている印象がありますが、米国はサプリメントの管理体制が厳しく、FDAが全てのメーカーにcGMP(製造工程管理基準)の取得を義務付けており、これを取得するためにはかなりの費用と時間、そして科学的根拠が求められます。

 

そして、第三者機関による効能や有害物質などのチェックもあり、ある程度品質に自信があるメーカーでないと市場に参入すること自体が難しい状況なのです。ダイエタリーサプリメント教育基本法やcGMPの取得の義務化などにより、米国サプリメント市場は幾度も淘汰をされてきました。そうした意味では、メーカーの持つ歴史もひとつの信頼材料と言えるでしょう。

日本で表示できる成分:ビタミン(A,B1,B2,B6,B12,C,D,E,ナイアシン,パントテン酸,ビオチン,葉酸)、ミネラル(カルシウム,マグネシウム,亜鉛,鉄,銅)

米国で表示できる成分:ビタミン(A,B1,B2,B6,B12,C,D,E,ナイアシン,パントテン酸,ビオチン,葉酸)、ミネラル(カルシウム,マグネシウム,亜鉛,鉄,銅)、セレン、魚油(DHA・EPA)、ルテイン、補酵素Q10、ビルベリー、ヒアルロン酸、グルコサミン、イチョウ葉、ノコギリヤシ、ラクトフェリン、BCAA他

→ただし、十分な科学的根拠が前提での表記になります。

 

さて、このような背景を知った上で、次はサプリメント購入にあたりチェックしたい項目について具体的にお伝えしていきます*

 

※1) 内閣府消費者委員会 消費者の「健康食品」の利用に関する実態調査(アンケート調査)

※2) 生活者起点での健康食品・サプリメント実態~インテージ健康食品・サプリメント市場実態把握レポート~

 

この記事全体の内容:LUVTELLIⅡ -BASIC NUTRITION BOOK-     ABOUT VITAMINS &MINERALS p178-180

 

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